築50年ほどの民宿のリノベーション工事を行いました。設計やコンセプトづくりはハルタ一級建築士事務所が行い、弊社では工事一式を請け負ったものです。
1階にレセプションや温浴施設、宿泊者が自由に使える共用施設、2階に8部屋の客室を設えました。北欧住宅の考え方を取り入れたこの施設は、エアコンやストーブを使わずに省エネルギーで快適に過ごせる空間を目指しています。そのため、断熱改修と空調設計には力を入れています。ロックウールで建物全体をすっぽりと覆い、アルミサッシは木製のトリプルガラスに変更して気密を高めました。
白馬の厳しい冬も暖かく快適に過ごすことができる建物になりました。
お客様のご要望もあり、デンマーク製の断熱材「ロックウール」を利用しました。
壁・床下・天井裏と、建物自体をぐるっと断熱材で包み込む断熱工事を行っています。
高気密な設計施工としているため、全館に熱交換式換気システムのダクトをめぐらせ、クリーンな空気を保つ仕組みを取り入れました。また、冷暖房はラジエータの中に水(温水/冷水)を循環させ、空間全体を放射による自然な温度調整を行い、安定した涼しさや暖かさを可能にする除湿型放射冷暖房を採用しています。
一般的な暖房だと床と天井の温度差が5度ほどあると言われますが、この建物は1度程度しかありません。
断熱・気密・そして自然な冷暖房機器によって、厳しい気候の白馬村においても寒さを感じさせない快適さを実現しました。
宿泊者専用の「Toji-ba」は、現代に合う”湯治”を提案したも。
ミネラルをミストで効率よく補給できる蒸し風呂です。ミスト温浴後に休めるクールダウンスペースも。アールのついた天井がリラックスした身体に心地よい空間です。